フェンスは耐久性で選ぶ|素材別メンテナンスお手入れ方法を解説
目隠しフェンス(外構)は、雨風に耐えられるよう強固に設置されるため、頻繁に取ったり外したりできないもの。そのため、素材の耐久性を見ておかないと「数年でボロボロになってしまった…。」と失敗や後悔をする人が多いです。
目隠しフェンスの素材は、家や庭の雰囲気を大きく変えるものですから、数年で劣化してしまっては困りますよね。
経年劣化しにくい目隠しフェンスを選びたい人は、耐久性やお手入れのしやすさにも理解を深めておくことが大切です。ここでは、フェンスの素材別劣化速度やお手入れ方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1フェンスの素材別耐久性
フェンスに使用される素材には異なる特徴があり、耐久性もさまざまです。
まずは、耐久性の高い素材から順にご紹介します。フェンスごとの耐久年数と特徴を把握して、使用したい素材を見極めていきましょう。
1-1 耐久性35年以上 ウリン材
ウリン材は、非常に密度の高い重さのある木材で、通称「鉄の木」「100年腐らない木」ともいわれるタフな素材です。
湿気や塩害も受けにくいため、過酷な環境でも耐えうる素材として注目されています。
経年変化を楽しめる天然木としても知られ、褐色から徐々に白銀色へと移り変わり、味のある雰囲気を長く楽しめるのも特徴。
天然木なので加工しやすく、設置に工夫が必要でも施工しやすい素材です。
1-2 耐久性1~2年 木製
同じ木製でも、DIYなどで手軽に設置できるのがティラスなどの木製フェンス。
あたたかみのある雰囲気をもっており加工しやすいものの、耐水・防腐などの処理がないと耐久性は弱めです。
基本的に業者が扱うことは少ないため、自力でフェンスを設置したい人向けと考えておきましょう。
1-3 耐久性30年以上 アルミ
アルミは多くのフェンスに利用される素材で、サビにくいうえ強度が高いのが特徴です。
形状やサイズもバリエーションが豊富で、なかには金属の冷たい印象を残さない柄もののアルミも普及しています。
異素材との組み合わせも自在ですから、おしゃれな風合いを長く楽しみたい人におすすめです。
1-4 耐久性20~30年 ブロック塀
フェンスとしての目隠し度合いが高く、耐久性のあるブロック塀。ブロックは丈夫な素材ですが、20年を過ぎたあたりからひび割れや目地などに劣化や老朽化が目に見え始めます。
設置には圧迫感のない高さや幅を検討しましょう。定期的なメンテナンスを心がけ、地震や台風などで崩落しないよう業者との相談も必要です。
1-5 耐久性15年以上 樹脂フェンス
樹脂フェンスは、見た目も質感も木の風合いを再現していますが、耐水性が強く腐りませんし、変色にも強いのが特徴です。
1-6 耐久性10年以上~未知数 植栽・樹木
低コストで耐久性もある植栽は、四季を感じられナチュラルな庭を目指す人にぴったり。
メンテナンスは必要ですが、リラックス効果や癒し効果が高いため、優しい雰囲気を演出したい人に人気があります。
1-7 生垣・竹垣
落ち葉の処理や剪定など、メンテナンスは定期的に必要なものの、枯らさない限りは耐久性が長続きするのが生垣です。
竹垣は、約10年前後の耐久性があり、防水処理や紫外線処理、防虫対策を施すと30年以上もつものもあります。
1-8 耐久性長め メッシュフェンス
スチールやアルミを使用したメッシュフェンスは、耐風性に優れているため強風による影響を受けにくいのが特徴です。
スチールは錆びが出てしまうと、破れや変色も気になりますが、アルミ製はサビにくく耐久性もあります。
植物のツタを絡ませるなどすれば、目隠しフェンスとして変化させて楽しめるうえ、価格も安いのが魅力です。
2フェンスの素材別メンテナンス・お手入れ頻度
雨風や寒暖差、日光の強弱にも耐えていく必要のあるフェンスは、定期的なメンテナンスで少しでも耐久性や外観の美しさを維持できます。
フェンスのメンテナンスの基本は以下のとおりです。
・柔らかい布やスポンジで水洗い
・洗剤を使用するときは必ず中性を選ぶ
・しっかり水で流してから拭きする
メンテナンスやお手入れは、年に1~2回は最低でも行いたいところ。
特に交通量の多い場所や沿岸部では、排気ガスや塩分による汚れがフェンスを傷める原因になりますので、さらに頻度をあげてメンテナンスする必要があるでしょう。
では、素材ごとのお手入れで注意したい点をご紹介します。
フェンスの劣化や老朽化を防ぐためにも、丁寧なメンテナンスを行っていきましょう。
2-1 アルミやステンレスなどの金属
基本のお手入れで注意したいのは、金タワシを使用しないことです。傷がついてしまううえ、腐食や錆びが発生する原因になります。
とくに洗剤を使用する場合には、アルカリ系の洗剤は避けましょう。家庭用だからといって、ガラスクリーナーやタイル用洗剤などを使用しないでください。
2-2 樹脂
洗剤には、シンナーやベンジンなどの有機溶剤の使用はNGです。高圧洗浄機も使用できませんので、注意しましょう。
2-3 ブロック塀
排気ガスやほこり、コケ、藻、雨だれなど汚れのレベルも様々なブロック塀は、時間が経過するほど耐久性も落ちてきます。
目地部分は破損しやすくなるため、研磨剤や強い圧を使用しないのがおすすめです。
天気が良く乾きやすい日に、束子やデッキブラシなどで汚れを落としましょう。
範囲が広く汚れもうまく落とせないときは、業者への依頼がおすすめですよ。
2-4 人工木・木材
ほこりや汚れを払い水洗いしたら、しっかり乾燥させます。
木材保護塗装を利用して、日焼けによる色あせや塗装剥がれをきれいに再塗装しましょう。
2-5 生垣や樹木
生垣や樹木は、種類によってメンテナンスの時期が異なります。
・針葉樹 5月、10月、11月頃
・常緑樹 4月、5月、6月、9月、10月頃
・落葉樹 落葉後(11月から3月)
・花木 花や実がなり終わった後
家庭用の剪定鋏やバリカンなどを使用して、形を整えてあげましょう。
枝が混み合っている場所は、通気性が良くなるようバランスよく剪定します。防虫のための消毒も初夏、初秋に行っておくのがベストです。
中には育ちすぎて自力でのメンテナンスが難しいケースや、枯らしてしまう危険性もありますので、業者への相談も検討しましょう。
3メンテナンス費用
フェンスのメンテナンスは、基本的に自分で行う分には費用はかかりません。
しかし、老朽化が激しい場合には業者へ相談してメンテナンスしていくケースも多く、付け替えや再施工になることもあるでしょう。
フェンスの素材や範囲によって、メンテナンス費用はさまざまです。
どのくらいの費用で、どこまでメンテナンスできるのか、業者に見積を出してもらい納得したうえでメンテナンスを進めていきましょう。
4まとめ
フェンスの耐久性は素材によってさまざまで、大半の人は最低でも10年以上維持できる素材を選んでいます。しかし、環境や庭の雰囲気に合わせて設置するケースも多く、デザイン性にばかりとらわれてしまう人も少なくありません。
耐久性をしっかり把握してメンテナンスすることで、メンテナンスの手間やコストをグッと抑えられます。フェンスの設置を検討しているなら、長く維持しやすい耐久性の高さにも是非注目して選んでみてください。
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